補正予算など提出 三重県議会本会議

三重県は3日の県議会本会議で、南海トラフ地震への対策費などとして、約29億5569万円を追加する一般会計補正予算案など17議案を提出した。28日の本会議で採決される。

県によると、南海トラフ地震の対策費には1億59万円を計上。住宅の耐震強度の無料診断を現状の6割増に当たる3200件に増やす。耐震補強の設計や工事に対する補助を拡充する。

10月にフランスで実施するプロモーションの出展費に2075万円を計上。残りの28億2633万円は、新型コロナウイルス感染症に関する交付金を国に返還する費用に充てる。

一見勝之知事は提案説明の冒頭で、松尾芭蕉の俳句「何の木の花とはしらず匂ひかな」を紹介。「何という木か名前は知らないが、清らかな花の匂いが漂って神々しく感じられる」と解説した。

その上で「県政も(芭蕉の句と)同様。一つ一つの取り組みは地味かもしれないが、パフォーマンスではなく、県民の命と暮らしを守る取り組みを一歩ずつ着実に展開したい」と述べた。

また、一般のドライバーが自家用車で客を運ぶ「日本版ライドシェア」について「県は全国的な議論をリードしてきた」と強調。今夏に予定する志摩市での実証事業を支援する考えを示した。