伊勢新聞

2024年6月1日(土)

▼「生成AI」の進歩が凄まじい。そのため、AIの危険性を警告する声が高まっている。先月、オープンAIが公表した「GPT―4o」は自然な会話が可能で、人知ですでに人間を超えている。AIの安全性を確保するための首脳会談も開かれた

▼オープンAIは昨年、「超知能」を制御する部門を立ち上げたが、事業拡大を優先するとして解散した。これを不満として、部門責任者2人が退社。近い将来、AIが「人類の無力化、さらには人類絶滅を図る可能性がある」と警告した。AI研究の第一人者ジェフリー・ヒントンもグーグルを退社し、同様の警告を発している

▼イーロン・マスクは「人とAIの共生」を目指し、脳にコンピューターを接続する「脳インプラント」施術を進めている。しかし、AIが感情を持てば人類の敵になる可能性がある

▼古くは映画『ターミネーター』『マトリックス』、最近では『AI崩壊』『ザ・クリエイター/創造者』の世界が現実化する。『AI崩壊』では人類は生きる価値なしと判断された。日本はデジタル後進国だから滅亡しないというジョークがあるが、さすがに笑えない。