【鈴鹿】市場にはほぼ流通しておらず、三重県内では主に鈴鹿市と四日市市の一部で栽培されているというミトリ豆が、鈴鹿市下大久保町の久間田公民館(藤田かをり館長)で芽を出し、順調に成長している。
シロミトリ豆は北アフリカ原産でササゲ属の一種。大豆に似た淡色で、大きさは小豆に近い。
久間田地区への伝承経緯など詳細は不明だが、地区内では昔から栽培されており、煮豆やおはぎなど大豆や小豆と同じように調理して食べるという。
同館では3年前、地域づくりの一環として豆をもらったことをきっかけに、地区の特産品として育てていきたいと栽培を始めた。昨年は約1キロを収穫したという。
ことしは5月の連休明けに、プランター11箱を使って、昨年収穫したうちの約100粒をまいた。
1週間程度で芽が出始め、現在は高さ10センチ程度まで成長した。今後、6月下旬から7月初旬ごろに黄色い花が咲き、お盆の時期ごろに収穫できる見込み。
藤田館長(59)は「各家庭によって味つけや料理が違うので、それはそれでいいのかなと思うが、将来的には新しいレシピが作れたら」と話した。