ヴィアティン三重の２年目ＦＷ梁賢柱は古巣との対戦に人一倍闘志を燃やしていた。大卒１年目で加入したＦＣ今治は「プロサッカー選手のスタートラインに立てた思い出深いチーム」。目の前で活躍して“恩返し”を誓っていた。
試合前、今でも親交がある同期入団の今治ＣＢ市原亮太に「久しぶり」と声をかけられ、笑顔で言葉を交わした。天皇杯だからこそ実現した一戦に高揚感が一段と高まった。
ベンチスタートとなったが「個の能力が高く、一人一人の対人が強い」と今治を評価。先制後も警戒を強める中、後半開始から途中出場すると、相手を退場処分させるファウルを誘発するなど存在感を見せた。
ヴィアティン三重の間瀬監督からは「前への推進力を意識しろ」と送り出された。試合終了までプレッシャーをかけ続け、何度か決定機を演出。攻撃のギアを上げる役目を果たした。
今後は今治の分まで天皇杯で快進撃を続けたい。昨年の天皇杯の２回戦でゴールを決めたがチームは敗戦。「今年は三重県代表として勝って、三重の人々に活力を与えたい」と力を込めた。