皇大、神宮懸け三つどもえ 大学野球東海大会25日に開幕

【皇學館大打線のけん引役に期待がかかる4年生コンビ(左から浅井颯茉、小阪悠生)】

大学野球の東海地区春季選手権大会が25日、岐阜市の長良川球場で開かれる。全日本大学選手権(6月・神宮など)の出場を懸けた大会に、本県からは皇學館大が出場。2015年以来の優勝と全国大会出場を目指して、岐阜、静岡の各県リーグ優勝校と三つどもえの戦いを繰り広げる。

昨年秋から戦力が大きく入れ替わる中、今年春の三重県リーグ戦で11季連続13度目の優勝を果たした。通算成績は7勝2敗。鈴鹿大戦で負け越し、勝ち点を1つ取りこぼして四日市大、鈴鹿大と勝ち点3で並ばれる結果となったが、辛くも勝率で上回った。

打線は浅井颯茉(4年・海星)、小阪悠生(4年・いなべ総合)の経験豊富な1、2番コンビを除いて顔ぶれをほぼ一新。昨年秋のプロ野球ドラフト会議で西武から指名を受け、皇學館大初のNPB選手になった村田怜音内野手(22)のように一振りで局面を打開できる選手がいない中、1人1人が自分の役割を全うした。

リーグ11連覇を決めた今月5日の四日市大戦では中軸打者の長打攻勢で得点する相手を単打に浅井、小阪らの機動力を絡めて攻略した。3季連続でリーグ盗塁王に輝いた浅井は「(リーグ序盤戦は)自分がやらないといけないという気持ちが強すぎたが、最後の方は気負うことなく自分のプレーに集中できた」と話す。

優勝決定戦で先発に抜てきされ、7回3安打3失点(自責点2)の粘投で試合を作った工藤岳(3年・知徳)の成長も大きかった。東海大会に向けて小林亮太主将(4年・清水桜が丘)は「三重県リーグ以上にチャンスが少なくなる。本当に我慢して接戦に持ち込みたい」と抱負。今季の活躍でリーグ最優秀投手賞を初受賞した工藤は「東海大会の登板は初めてだが自分以外頼りになる投手がいる。焦らずいつも通りの投球ができれば」と話している。

【小林亮太主将(皇學館大)】
【三重県リーグ最優秀投手賞初受賞の3年生・工藤岳(皇學館大)】

メモ:東海地区大学野球連盟2024年春季選手権(25日・長良川球場) 皇學館大と中部学院大(岐阜)日大国際関係学部(静岡)が総当たりし、3校が同率で並んだ場合、翌日にトーナメント戦を行う。優勝校が全日本大学選手権に出場する。25日の試合順は次の通り(かっこ内は試合開始予定時刻)。

①皇學館大―日大国際関係学部(午前9時)②中部学院大―①の敗者(同11時半)③中部学院大―①の勝者(午後2時)

【三重県リーグ最優秀投手賞初受賞の3年生・工藤岳(皇學館大)】