伊勢新聞

100歳記念し彫刻展 四日市で原さん、日展入選作も 三重

【作品を紹介する原さん(左)と長男賢司さん=四日市市安島の市文化会館で】

【四日市】三重県四日市市西伊倉町の彫刻家で日展会友の原直矢さん(100歳)は22日、同市安島の市文化会館で、「百歳記念彫刻展」を開いた。日展入選作実物の3分の1サイズのひな型を中心に30点を展示している。26日まで。

小6だった娘をモデルに制作した日展初入選作の胸像「光る青春」から、妻をモデルにした「帽子の女」、等身大の女性の座像「清流」、今は亡き妻の頭像と自身の自刻像などを並べている。原さんの長男で前衛書道家の賢司さん(68)の作品が壁面を飾っている。

原さんは鈴鹿市出身。三重師範学校(現・三重大)教育学部を卒業し、戦後は教職に就いた。教職の傍ら彫刻を始め、40歳で日展初入選を果たし、これまで31回の入選歴がある。平成5年に会友に推挙された。同22年には県文化功労賞を受賞した。

原さんは「昨年、百歳記念展を思い立ち、実現することができました。彫刻人生の区切りを付けられて感無量です」と語った。