【鳥羽】三重県鳥羽市の鳥羽水族館で20日、同市ふるさと応援大使に任命された同館の雌のラッコ「メイ」(20歳)の任メイ状贈呈セレモニーがあった。同大使は観光や文化、特産品など地元の魅力を広く発信してもらうため、市が令和4年9月に創設。東京五輪のフェンシング男子エペ団体で金メダルを獲得した市出身の山田優選手に次いで第2号となる。
メイは平成16年5月9日に同館で生まれ、白い毛並みの愛らしい顔やしぐさで人気者となった。好奇心旺盛で二足歩行などができる芸達者だが、同居する雌のラッコ「キラ」(16歳)の後を追う寂しがりな一面もあるという。同館によると国内の水族館で飼育するラッコは計3頭。2頭を同時に見られるのは同館のみとなっている。
市出身で人気者のメイは、火災予防の啓発に貢献し、市消防本部表彰を受けるなど活躍を続けていることや、今年はメイが20歳になり、市も11月に市制70周年を迎える節目の年ということもあり、同大使に選んだ。任期は5月9日から3年間。
セレモニーでは、中村欣一郎市長が若井嘉人館長に任メイ状を手渡した。メイには、飼育員の石原良浩さん(63)お手製の鳥羽産の伊勢エビやイカを使って任メイ状をかたどった特製アイスケーキが贈られた。
今後はイベントへのオンライン出演、市職員の名刺やノベルティグッズ、ふるさと納税のPRなどに活用することを検討していて、市と同館が連携しながら市の魅力発信に向けて取り組んでいく。
中村市長は「絶大な人気を誇るメイに元気で頑張ってもらいたい。愛くるしい、いろんな動きを期待している」、若井館長は「皆さんに幸せを届けるような大使になってもらいたい」と話した。