中森博文三重県議会議長は10日の定例記者会見で、議会の役員改選を来週に控えた自らの進退について「会派の最終調整ができていない」として明言を避けた。一方、自らの会派に所属する議員らには一定の意向を伝えたことを明らかにした。
中森議長は、8日に開いた自民党(19人)の会派総会で自らの意向を伝えたと説明。「始めは総会でのコメントを控えようと思っていた」というが、同僚議員の求めに応じて伝えたという。
総会では「充実した1年だった。皆さん方から『頑張れよ』という声があれば、当然次なることになる。初めから、もう1年で(辞職する)と言っているわけではない」などと話したという。
一方、この日の会見で「続投を目指すのか」と問われると「言うと結論になる恐れがある。他会派との調整も必要」などとし、明言を回避。「きょうの会見は役選前で非常に苦しい」と語った。
また、仮に続投を決めた場合の対応を巡り、いったん辞職して議長選に臨む方法について「選択肢の一つ。まずは会派の意向に従う」と説明。議長選を経ないまま2年目に臨む可能性も残した。
また、杉本熊野副議長は申し合わせに基づき、1年で辞職する考えを改めて示した。広報の在り方を巡って若者から意見を聞いたことや、全国議長会の懇談会に参加したことなどを振り返った。
議長任期は申し合わせで2年以内。中森議長は昨年5月の就任時、任期について「まずは1年を完遂し、いったん辞表を提出する。引き続き担う必要があれば議員の信を問う」と語っていた。