伊勢新聞

日本公庫津支店が津波避難訓練 浸水予測地域の社宅から百五銀ビルに

【社宅から避難先へと向かう参加者=津市内で】

【津】日本政策金融公庫津支店(三重県津市万町、浅沼靖司支店長)は8日、百五銀行と連携した津波避難訓練をした。市内3カ所の社宅から市の避難ビル指定を受ける同市岩田の同行岩田棟まで歩いて避難した。

同支店の社宅はいずれも最大クラスの地震に伴う津波の浸水予測地域にあることからより高台への避難を考え同行に協力を依頼。社宅から歩く避難訓練は同公庫では初めてという。

訓練は大地震が発生し50分後に津波が到来する想定で実施。藤方▽下弁財町▽南新町―の3カ所の社宅入居者ら15人が、それぞれの場所から同行まで1―2キロの距離を20―30分かけヘルメット姿で足早に進んだ。

同行に到着後は階段で5階まで上り、担当者から津波警報発令時には避難用入り口のドアが開放され、通常社員食堂に使用している高さ約25メートルの5階フロアが避難所になるなどの説明を受けた。

【階段で5階へと上がる参加者=津市岩田の百五銀行岩田棟で】

最も遠い社宅から避難した加納実可子さん(25)は「万一の際は非常用バッグなど持っていて今日より遅くなると感じた」と話した。浅沼支店長(57)は「知っているようで知らない経路が実感でき、いざという時の建物の入口が確認できて良かった」と話した。