【四日市】特殊詐欺被害を未然に防止したとして三重県警四日市南署(中西通署長)は8日、同市久保田の三十三銀行久保田支店の大山貴史支店長(54)と行員の山田真耶さん(32)に感謝状を贈呈した。
4月12日、80代の女性が来店し、窓口で150万円の高額出金を申し出た。山田さんが用途を尋ねたところ、弁護士に渡すなどと説明したことから特殊詐欺ではと思い、上司に報告して警察に通報するなど適切な対応で被害を未然に防いだ。
駆けつけた署員が女性に事情を聞くと、10日に息子を語る男から「事故を起こし弁護士費用に200万円かかる」という電話があり、11日に他行で200万円を出金して代理人に手渡した際、「あと150万用意して」と言われ、12日に同行を訪れたと説明したという。
贈呈式で、中西署長は「平素から問題意識を持ち、適切な機転によって被害拡大を水際で食い止め警察活動に寄与された」と感謝状を手渡した。大山支店長は「より一層の意識向上につなげたい」、山田さんは「お客さまの大事な資産を守れてよかった」と、それぞれ話していた。
県内の特殊詐欺等被害は1月から4月末現在で83件、被害額は約1億2880万円、同署管内では7件、約3125万円で、前年比は県内で件数は増加、被害額は減少、管内では件数は減少、被害額は増加している。