優勝のかかる一戦で、長打ゼロの皇學館大が３点差をひっくり返した。３点を追う六回、四日市大の投手交代のタイミングで連続四死球から無死満塁の好機をつくると、ともに４年生の１番浅井のセーフティバント、２番小阪の右前適時打などで３点を返して同点に成功した。
さらに３点を加えて逆転した八回。敵失を誘う遊ゴロで一気に二塁に到達して勝ち越しの口火を切っている浅井は「（六回のセーフティバントは）ノーサイン。自分の引き出しの中で一番良い選択をした」と胸を張った。
昨季までの４番打者、村田怜音（現西武）のような大砲はチームにおらず「泥臭い野球」をテーマを掲げて各自が練習に取り組んできた。今年のチームの特徴を「個人の力はないが粘り強さがある」と話す小林主将は「今までで一番厳しい試合だったが１人１人が勝利をあきらめていなかった」と勝因を語った。