伊勢新聞

2024年5月6日(月)

▼三重県発祥の生涯スポーツ「SSピンポン」を楽しむ「第8回SSピンポン祭り」が津市の県身体障害者総合福祉センターで開かれ、県内外の小学生―80代105人が金属球の入った球をラバーのないラケットで打ち合った

▼視覚障害者向けのサウンドテーブルテニスを健常者も楽しめるよう考案した生涯スポーツで、声を掛け合って、台とネットの隙間を転がすように打ち合うという。生涯スポーツというと、県が「これからは国民体育大会(現・国民スポーツ大会)ではなく生涯スポーツの時代」と提唱したのを思い出す

▼2巡目の国体開催ではなく、そのころ都道府県持ち回りで始まった全国スポーツ・レクリエーション祭の誘致を目指すとして平成13年に実現したが、同23年に終わり、その“生涯”は短かった。その後の県の支援はどうか

▼一見勝之知事が定例記者会見で鈴鹿市内に拠点を置くラグビーチーム「三重ホンダヒート」への応援を県民に呼びかけた。リーグ1部への残留が危ぶまれているかららしい。知事が会見で特定チームの応援を呼びかけるのは珍しい

▼県を拠点とした独立リーグ(野球)が県に支援を求めた時、財政難だったこともあり、けんもほろろに拒絶した。女子サッカー、なでしこリーグの「伊賀FCくノ一三重」がプロのWEリーグに加入できなかったのはグラウンド整備の問題だった。ラグビーは女子の活躍もめざましい

▼県の支援がないことに、県の冷たさから特に不思議と思わなかったが、一見県政になって多少期待ができるのだろうか。