無免許で公用車運転 津市職員を減給処分 「その場乗り切るためうそ」 三重

【津】無免許にもかかわらず自動車運転免許を取得していると虚偽報告し、公用車で公道を無免許運転したとして、三重県の津市は2日、営繕課の男性技師(25)を減給10分の1(6カ月)とする懲戒処分を発表した。

市によると、技師は昨年6月26日に公用車で、サンデルタ香良洲から香良洲庁舎までの約300メートルを無免許で運転。さらに同月28日に美里文化センター内駐車場を運転した。

同乗した職員から運転が拙いなどの指摘があり、翌29日に免許の提示を求めたところ、紛失したなどと説明。9月に本人から免許の提示を受けたが、6月の時点で取得していなかったことが判明。津署に報告し、今年4月25日付で運転免許の取り消し処分を受けた。

市では職員の免許や資格について、本人からの申告で確認しているが、技師は免許を保有していると虚偽報告していた。さらに昨年7月に病気休暇を取得していた期間中、自動車学校に通い、運転免許を取得していた。

市の聞き取りに、「その場を乗り切るために虚偽を重ねた。公務員としての信用を失墜し、上司や同僚にも迷惑をかけた」と話しているという。

市では再発防止策として、本年度から職員の免許や資格について、所属長が実際に確認することを義務づけた。

奥田寛次総務部長は「職員管理に不行き届きがあり、深くおわび申し上げる。今後、職員の法令順守のさらなる徹底に努める」と話した。