【多気郡】斎宮歴史博物館は8日から、明和町竹川の同館常設展示室Ⅱで速報展示「斎宮跡の白い土師器(はじき)」を始める。会期は10月20日まで。常設展の観覧料(一般340円、大学生230円、高校生以下無料)が必要。
同館は年2回速報展示を開き、発掘調査の最新成果や過去の出土品を整理した成果を披露している。
土師器はうわぐすりをかけず低い温度で焼いた素焼き土器。飛鳥時代から平安時代にかけて斎宮跡で最も広く使われ、斎宮跡周辺が一大生産地だった。赤みがかっただいだい色だが、平安時代後期には高坏(たかつき)など供膳用で際立って白い土師器が現れる。
速報展示では令和5年度に修復、補強した史跡斎宮跡出土の土師器高坏の他、平安時代後期に儀式や供応で用いたとみられる特別な土器など13点を公開する。そのうち6点が国の重要文化財に指定されている。
同館は「斎宮跡で出土する多彩な土器の一面を、美しくよみがえった修復品とともに紹介する」と来場を呼びかけている。