伊勢新聞

2024年5月2日(木)

▼亀山市内の50代の男性会社員が、暗号資産への投資話で約3千万円をだまし取られたという。投資詐欺というのが県内でもめっきり増えた。桑名市では70代男性が金や原油への投資名目で、約4230万円だまし取られたという

▼70代がだまされたのが金や石油への投資で、50代が暗号資産というのはむろん関係あるのだろう。人は見ず知らずのことについては関心を持つことも少なく、従ってだまされることはないのではないか

▼そう思うのが、実は危険なことなのかもしれない。亀山市の男性を投資話に誘い込んだのが、SNS(交流サイト)で「久美子」と名乗る人物からのメッセージだったというが、この種のメッセージは毎日のように届く

▼「LINE変えた? メンバーはいませんになっていたから。アドレスは変わってないよね」「期限が近かったのでメールしました。まだ間に合いますか 高島」などと言われると、心当たりはないがちょっと連絡してみようかという気になる。前後に「当選おめでとうございます」のメールが何件か届いているのが伏線である

▼川越町では4月27日、6億円の架空の当選金を告げられて、5万円分の電子マネーをだまし取られたという。携帯キャリアで25億円配布の対象に当選したという連絡がきたことがある。特賞15億円から1000円の参加賞まで。お早めに確認して手続きを、という

▼「理想のお相手が見つかりました」というのもあった。ネット世界は百鬼夜行、切り取り勝手の世界。くれぐれもご用心を。