伊勢新聞

3月の三重県内求人1・22倍 2カ月連続で前月下回る

三重労働局は30日、3月の一般職業紹介状況を発表した。県内の有効求人倍率(季節調整値)は1・22倍で、前月から0・02ポイントの低下。2カ月連続で前月を下回った。

有効求人倍率の全国順位は、前月から三つ下げて29位。10カ月連続で全国平均を下回った。「改善の動きに一部で弱さが見られる」などとする雇用情勢の判断を9カ月連続で据え置いた。

有効求人数は前月比3・0%(943人)減の3万12人で、2カ月連続の減少。有効求職者数は1・4%(340人)減の2万4612人。4カ月ぶりに減少した。

新規求人倍率は前月比0・15ポイント増の1・98倍。2カ月ぶりに前月を上回った。全18業種のうち、製造などの13業種が前年同月比で新規求人を減らし、5業種が増やした。

石田聡局長は記者会見で「一定の求人が確保され、新規求人倍率もプラスになっている。雇用情勢は全体的に悪化しておらず、判断を引き下げるまでには至っていない」と述べた。

一方で「依然として人手不足の状況が続いている」と指摘。「特に小規模零細では原材料費などの上昇によって収益が圧迫され、増員できる余裕がない事業所も多い」としている。

また、同局は5月1日から9月30日まで、熱中症の防止に向けたキャンペーンを展開すると発表した。ホームページや街頭啓発などを通じ、夏に入る前から職場での対策を始めるよう呼びかける。