【四日市】京都女子大教授で日本美術家連盟会員の立体造形作家、矢野真(56)さん=大津市=による個展「小さな作品たち」が29日、三重県四日市市新町のアートギャラリー「黒い森」で始まった。5月6日まで。
ミヒャエル・エンデ作「モモ」と宮沢賢治作「銀河鉄道の夜」の世界をテーマにした作品など、半立体的な彫刻的表現と絵画表現を融合させたレリーフペインティング37点を展示、販売している。
「モモ」の物語の世界を、時計の中の無数の歯車と時間の花の命を花びらで表現した「時間貯蓄銀行」シリーズ、「銀河鉄道の夜」をテーマに、新たな世界に旅立っていく命をイメージした「不完全な幻想第四次」シリーズなど、現実と四次元の世界のはざまを幻想的に表現した作品が並ぶ。
矢野さんは東京都出身。三重大卒業後、東京芸大大学院に進み、在学中から個展活動を始めた。これまでに数多くの受賞歴があり、幼児造形に関する著書も多い。「小さな作品に込めたお話の世界に思いをはせていただけたらうれしい」と話していた。問い合わせは同ギャラリー=電話080(5117)4078=へ。