伊勢新聞

山車文化保存会を設立 亀山の中町四番町自治会 三重

【初代会長の波多野さん(前列左から5人目)ら会員と櫻井市長(同7人目)=亀山市関町泉ヶ丘の関文化交流センターで】

【亀山】三重県の亀山市関町中町四番町自治会(岩田理会長)は27日、同市泉ヶ丘の関文化交流センターで、「中町四番町山車(やま)文化保存会」の設立総会を開催。同自治会員と会員以外で四番町の山車に関わる計26人が出席する中、満場一致で初代会長に同町内の波多野祐一さん(43)を選んだ。

13軒全住民32人の四番町は、少子高齢化により中学生以下が3人。山車を所有する同自治会は今後、担い手不足により、山車の維持管理や曳(ひ)き唄、お囃子(はやし)などの伝統文化の継承が途絶える危機感の下、自治会員以外の人たちを募り、存続に向け保存会設立を立ち上げた。

江戸時代16基あった山車は、昭和40年代前半には4基と減少し、現在は中町四番町と木崎、北裏、中町三番町がそれぞれ1基所有。4基が「関宿祇園夏まつり」と「関宿街道まつり」のイベントで、街道を巡行している。

来賓あいさつで櫻井義之市長は「約300年守り続けてきた『関の山車』を、志のある人たちと共に、未来に向け継承されることを願う」と述べた。

波多野会長は「中町四番町の山車を通じて、いろんな人同士のつながりを大切にして、多くの人に喜んでいただけるよう、保存会として一歩ずつ活動していく」と就任のあいさつをした。

同保存会は、男女年齢を問わず、山車の曳き手や唄い手、お囃子の子どもを募集。問い合わせは波多野会長=電話090(1568)2083=へ。