水泳競技向上に貢献 旭日章双光章・スポーツ振興功労 島正明氏(85)

三重県水泳連盟の仕事に50年以上関わり、幼いころから親しんだ水泳の世界で競技環境整備や競技力向上に貢献した。「やりたいことをやってきただけ。光栄なこと」と受章の喜びを語る。

理事長時代は平成9年7月供用開始の県営鈴鹿スポーツガーデン水泳場開設に特に力を入れた。「東海4県で唯一県営プールがない」ことが選手の育成にも影を落とすと関係者に呼びかけ、5万人以上の署名を集めた。

国際公認プール基準であることに加えて、宿泊施設が隣接する利便性の良さから、日本代表から一般の愛好家まで幅広く活用されている。「これからも全国から来ていただけるプールであってほしい」と願う。

競技力向上の分野では選手、監督、役員として50年以上、国民体育大会(現国民スポーツ大会)に関わった。昭和50年の三重国体は県高体連委員長として大会運営に携わる一方、女子監督として競技別5位入賞、県の天皇杯・皇后杯獲得に貢献した。

競泳だけでなく、飛込、水球、アーティスティックスイミングなどの各競技で日本代表を輩出する現在の県内水泳界。有望なジュニアが育つ土壌はできており「あとは指導者の育成」と次世代の奮起を促している。

〈略歴〉津高校、日本体育大を卒業後、昭和36年から県立高校の教員を務める一方、同44年から高体連委員長、同58年から理事長を務めて県水泳連盟に関わり、同48年の三重インターハイ、同50年の三重国体などを成功に導いた。現在、同連盟名誉会長