伊勢新聞

県民のアイデア募集 三重県、来年度事業に反映

三重県は25日、県政の課題解決に向けたアイデアを県民から募集すると発表した。産業の人材確保など、11項目のテーマを設定。26日から6月9日まで募集し、県民投票を経て選定したアイデアを来年度の事業に反映させる。

県は令和二年度当初予算の編成から、県民の意見を予算に反映させる県民参加型予算(みんつく予算)を導入。翌年度以降も、選定の方法やテーマなどを見直しながら継続してきた。

今回のテーマは、各産業の人材確保▽県内で働く魅力の発信▽性犯罪被害者への支援―などの11項目。社会情勢の変化に伴って新たに浮上した課題を中心に、各部局から募った。

県は県民から募ったアイデアを精査した上で、事業化を希望するものを県民投票で選んでもらう予定。投票の結果を踏まえ、1千万円以内の事業として立案することを想定している。

昨年度の募集では、122件のアイデアが寄せられた。県民投票を経て、未利用食材の活用促進や詐欺被害防止の広報動画作成といった八つの事業(計3300万円)を採択した。

財政課の担当者は「県民が将来にわたって安全安心に暮らせるようなアイデアを出してほしい。応募や投票を通じ、県の政策に関わる意識も持ってもらえれば」と話している。

県ホームページにある専用フォームや電子メールで応募する。テーマを選ばずに応募することも可能。採択された人に礼状を送る。問い合わせは財政課=電話059(224)2216=へ。