寄付総額3・7倍の3億1824万円 四日市市ふるさと納税、対策強化奏功 三重

【記者会見する森市長=四日市市役所で】

【四日市】三重県の四日市市の森智広市長は23日の定例記者会見で令和5年度の寄付件数が前年度比3・1倍の9353件、寄付総額が同比3・7倍の3億1824万円となったと発表した。ふるさと納税推進室の設置や、ふるさと納税・シティプロモーション戦略プロデューサーの採用など体制強化が奏功したとしている。

昨年5月に市内事業者が参加して開催した「ふるさと納税返礼品事業者決起大会」を今年も5月22日に開催する。24日から参加者の募集を開始し、本年度は寄付総額5億1700万円を目標にしている。

市は、令和5年度の当初目標だった1億2900万円(同4年度実績・8589万円の1・5倍)を大きく上回った。要因として、①ポータルサイトでの返礼品のPRの強化②新規返礼品の開拓③ポータルサイトの増設―を挙げた。

日下幸一郎プロデューサーは「4大サイトで寄付していただけるようになり、ふるさと納税する人の7割をカバーできているが、10割を目指して他のサイトも開設し間口を広げる。新規では事業者とのコラボ商品や定期便など四日市ならではの返礼品を開発していきたい」と述べた。

森市長は「令和4年度の9・4億円の赤字を受け、市役所が本気になったのが要因で、ひとまず百点満点。市外流出も年々増えていくが、これは食い止めることはできないので、多くの方から選んでもらえる取り組みを本年度もがむしゃらに続けていくしかない。各事業者の意識が変わってきており、売上増加、地域力の向上にもつながっている」と語った。