地元小学女児が舞奉納 津の倭白山比咩神社で春季例大祭 三重

【浦安の舞を奉納する舞姫ら=津市白山町南出の倭白山比咩神社で】

【津】三重県津市白山町南出の倭白山比咩(やまとしらやまひめ)神社で21日、春季例大祭があり、市立倭小6年の女子児童3人が雅楽に合わせ稚児の舞を奉納した。

同神社は檜皮葺(ひわだぶき)の屋根の三社殿が並ぶ県指定文化財。平成21年完成の大修理に合わせ途絶えていた神楽と奉納舞を復活させ、倭雅楽継承会(森元澄生会長)が毎年春と秋の大祭で奉納している。

神事では同会の笙(しょう)や竜笛が厳かに響く中、地元の関係者らが五穀豊穣(ほうじょう)と氏子の健康を祈った。奉納舞は三社殿の前に舞台を準備したが、雨のため拝殿に変更した。

舞姫は内田帆美さん(11)、服部ひまりさん(11)、大倉柚希さん(11)の3人が務めた。緋色のはかまに千早をまとい、約2カ月練習を重ねた「豊栄の舞」と「浦安の舞」を奉納し、集まった人らから大きな拍手が送られた。

服部さんは「達成感があった。3人で一緒にやれてたくさんの人に見てもらえてよかった」と感想を述べた。森元会長(80)は「後継者が少なく風前のともしびだが地域の伝統として続けていきたい」と話した。