2024年4月20日(土)

▼新型コロナの次は鳥インフルエンザと言うが、その脅威が世界で急拡大中だ。先頃、米国では2例目のヒト感染が確認され、南極では感染したペンギンの大量死が発見された。米国の感染例は牛を介してとされ、すでに鳥インフルエンザは、ネコからイルカに至るまで十数種の陸生・海生の哺乳類に広がっている

▼牛からのヒト感染が出たことで、米CDCは各州に注意を呼びかけたが、日本での報道、関心は薄い。これまで全国各地で感染した鶏の大量殺処分が行われてきたが、いまだに単なる鳥だけのインフルエンザと思っている人が多い

▼WHOによると、2003年から今年2月までに、ヒトへの感染は887例が確認され、このうち462人が死亡。なんと致死率は5割を超えている。幸い、ヒトからヒトへの感染例がないので、パンデミックは起こっていないが、今後は分からない。ウイルスは他のウイルスと遺伝子を交換して雑種をつくることを繰り返していく

▼もしヒトからヒトへの感染でパンデミックが起これば1億人を超える死者が出るという。そのときは、鶏の殺処分、卵の値段の高騰ニュースだけでは済まない。