【津】三重県津市一身田大古曽の設備工事業アルファ(草深勇人代表)が、消防設備の点検で発生する廃棄ホースを使って小物入れと薄型のポシェット「サコッシュ」を作った。同社店頭とオンラインショップで購入できる。
同社によると商業施設や学校などの消防ホースは設置から10年を過ぎると耐圧試験の必要があるため、10年のタイミングで新しく入れ替えることが多く、設備点検を手がける同社ではこれまで交換した古いホースを全て処分していた。
ホースはポリエステル糸の織物の内側をポリウレタンでコーティングしており丈夫で防水性もあることから昨秋から草深さんが再利用を模索。浴室で遊べる船を作ってSNS(交流サイト)に載せたところ、廃棄野菜の商品化などを手がける合同会社むすひ(津市)の森谷哲也さん(46)がアイデアと商品化に協力を申し出た。
小物入れは名刺が入るサイズでホース外側の白い生地が表のものと、内側のコーティング地が表のものの2種類あり、いずれも税込1600円。各色20個限定で販売する。サコッシュはデザイン違いで5種類あり各色1個限定で税込5500円。
同社広報課の草深恋沙さん(25)は「廃棄される物を生まれ変わらせることができた」と喜ぶ。森谷さんは「身近なものを入り口に消防設備の役割やアップサイクルを考えるきっかけになれば」と話している。問い合わせは同社=電話059(236)6111(平日午前8時―午後5時)、オンラインショップhttps://alpha0315.stores.jp/=へ。