伊勢新聞

家族選んだ父の絵画30点 三重画廊で展示始まる

【藤本義朋さんの作品を紹介する息子の浩司さん=津市中央の三重画廊で】

【津】絵画公募団体創元会元会員で同団体三重県支部長を務めた藤本義朋さん(88)=津市栄町=の作品展「家族が選んだ藤本義朋70年の作品展」が10日、同市中央の三重画廊で始まった。藤本氏の息子の浩司さん(62)=東京都=、娘の堀田公子さん(58)=名古屋市=と花木昌子さん(54)=津市=の3人が選んだ油彩画など30点を展示販売している。14日まで。

藤本さんは津市出身。公立中学の美術教諭と並行して自身の制作を続け令和3年まで同団体で発表した。

今展はこれまで描いた約300点を整理する中で長年の取り組みを形にしようと浩司さんら3人が計画。能の演目「熊野」を題材にした大作、「ギターを弾く少女」などの人物画、抑えた色調の「グラスと果物」などさまざまな筆遣いを見ることができる。

浩司さんは「父は日常の中で自然に描いていた。彼が描いてきた70年の人生を感じてもらえれば」と来場を呼びかけた。