【松阪】三重県警は9日、交通安全の大切さをアピールする「セーフティ・バイシクルリーダー」に私立三重高校自転車競技部を委嘱した。
同リーダーは、県内に在学する高校生を委嘱し、模範的な自転車運転や街頭活動などを通して良好な自転車交通秩序の実現を図るもの。委嘱は久居農林、朝明、尾鷲、亀山高校に続き5校目。
この日は三重高校の体育館で、同校始業式の後に委嘱式を実施。生徒ら約1600人が見守る中、県警の野田正隆交通企画課長が同校自転車競技部の山室洸龍さん(3年)に委嘱状を交付し、続けて一般社団法人日本損害保険協会中部支部の三村雅彦事務局長が活動用のオリジナルヘルメットを寄贈した。
野田交通企画課長は「県下の交通事故死者数は減少傾向だったが昨年増加に転じた。自転車の絡む事故でヘルメットを着用しているのといないのでは致死率が約2・4倍に跳ね上がる。命を守るツールとして着用を習慣化してほしい」と生徒らに呼びかけた。
その後、警察官によるヘルメット着用や自転車のロックに関する交通安全・防犯上の講話と、同校OBのプロ競輪選手らによる交通安全のアドバイスも行われた。
委嘱を受けた山室さんは「バイシクルリーダーとして、事故をできるだけ無くせるよう周囲への声かけなどをしていきたい」と意気込みを話しており、式の後には下校する生徒への交通安全・防犯啓発の活動が行われた。