伊勢新聞

市民の住所を知人に漏えい 伊勢市、男性主査を停職処分 三重

【伊勢】三重県の伊勢市は28日、市民の住所を知人に漏らしたり、政治団体の結成に関わったりしたとして、ごみ減量課の男性主査(47)を同日付で停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。監督責任として、元同部参事兼ごみ減量課長と元同課副参事を文書訓告とした。

市によると、男性主査は令和3年5月3日ごろ、市民の過去の住所を入手し、その周辺の地図を知人に渡すなどした。また、政治団体の結成に向けた資料の作成を行い、会計責任者にもなっていた。

同3年9月ごろ、市職員課に他の職員から男性主査が政治団体の会計責任者になっていると指摘があり、調査の中で住所の漏えいも判明した。市は昨年3月、職務上知り得た秘密を漏らすことを禁じた地方公務員法違反の疑いで男性主査を刑事告発し、3月に津簡易裁判所から罰金30万円の略式命令を受けた。

男性主査は市の調べに対して「職員としてあるまじき行為をしたことを深く反省している」と話し、3月末で依願退職する。

鈴木健一市長は「市民の皆さまの信頼を著しく失墜させ、深くおわび申し上げます。二度とこのような不祥事を起こさないよう、服務規律と綱紀粛正を徹底し、信頼回復に努めていく」とコメントした。