三重県は28日、令和4年度の公文書管理状況を公表した。県警と県教委を含め、誤廃棄は182件、紛失は113件。県教委の誤廃棄1件だけだった前年度から大幅に増加した。
県によると、4年度中に発生した公文書ファイルなどの誤廃棄は、知事部局で48件、県教委で1件、県警で133件に上ったほか、県教委で9件、県警で104件を紛失した。
このうち、県警は133件の誤廃棄を公表しておらず、今回の公表によって発覚した。残る162件の誤廃棄と紛失については、4年4月から昨年3月にかけて公表していた。
未公表だった133件は、四日市北署の「勤務日誌」など。公文書管理条例で定める審査会への意見聴取が終了する前に誤って廃棄した。「個人情報の流出はない」としている。
誤廃棄を公表しなかった理由について、県警は「公表の指針が策定される昨年3月以前の廃棄だったことや、保存期間の満了後で業務への影響はなかったため」などと説明しているという。
法務・文書課は誤廃棄が大幅に増えた理由について「条例に基づいて公文書の所在確認を徹底した影響もある」と説明。「研修などを通じて公文書の適切な管理を徹底させる」としている。
県は条例に基づき、2年度分から公文書の管理状況を公表している。4年度中に作成した公文書ファイルは7万9728件、保存期間が満了したのは5万5924件だった。