伊勢新聞

2024年3月23日(土)

▼最近、手紙、はがきが届くのが遅くなった。同県、近県なら翌日ということもあったのに、三日かかるのが普通に。日本郵便によると、すでに投函翌日配達サービスはやめ、以前行っていた深夜から翌朝の仕分け作業はなくしたという。また土曜日配達も中止に

▼人手不足、コスト削減、働き方改革、メールなどの普及による郵便物の需要不足…など理由は複合的。この4月1日からはゆうパックと速達郵便の配達も半日遅らすことになった。これは、配送ドライバーが時間外労働規制の強化を受け、一人では対応できなくなったからという

▼そういえば、いまや街中で郵便ポストを見かけなくなった。全国にはまだ17万ほどあるというが、削減が検討されている。17万ポストの四分の一で一カ月あたりの投函が30通以下、約4%はほとんど利用されていないからだ。ただ、削減すると過疎地は郵便サービスを失うことになる

▼進む人口減とデジタル社会の進展で郵便局自体も減っている。いまやAI(人工知能)、IOT、ロボット、メタバースなしに産業は成り立たない。あと数年で、街の光景はさらに大きく変わるだろう。