【津】三重県菰野町のスタジオで活動する彫刻家の真下賢一さん(58)=愛知県一宮市=の彫刻展が13日、津市中央の三重画廊で始まった。伊達冠石(だてかんむりいし)や御影石を使った大小の近作9点を展示・販売している。17日まで。
真下さんは三重大教育学部美術科から愛知教育大院芸術教育学を修了し国内外の公共彫刻や国際彫刻シンポジウムなどで制作している。現在鈴鹿大こども教育学部准教授で、同所での個展は4年半ぶり2回目。
「石と対話しながら作った」という伊達冠石の「対話」のシリーズは、石の表情を見ながら割って磨く作業を重ね、さびのような原石の質感を多く残した作品や、内包する眼のように中央を磨いた作品がある。
滑らかな線と丸い空洞が特徴的な「エンプティ・シート」や「作りたい形を作った」という御影石の大作「旅支度」などもあり、真下さんは「縁あってこちらで教えるようになり4年半、あれこれ考えていたことを形で表したらこうなった」と話した。