郵便局で人質強盗想定訓練 四日市「人命が最優先」

【人質をナイフで脅して金を要求する強盗犯=四日市市室山町の四日市室山郵便局で】

【四日市】三重県警四日市南署は4日、同市室山町の四日市室山郵便局で、金融機関対象強盗を想定した訓練を実施し、職員の防犯意識高揚と事件発生時の対応力の向上を図った。署員4人と同局員、南部会局員ら11人が参加した。

強盗犯役の署員が「ATMが故障しとるぞ」と局員を呼び、対応した局長に模擬凶器のナイフを突きつけて人質にし、窓口で「金を出せ」と要求した。金庫から金を出す局員に「はよせい、殺すぞ」と大声で脅し、金の入ったバッグを奪って逃走した。

局員は110番緊急通報ボタンを押し、金を入れたバッグを渡した後、カラーボールを持って逃走する犯人を追う訓練をした。また、犯人の身長や服装、年格好、逃げた方向などのメモを確認して署員に報告した。

同署生活安全係長は「時間稼ぎも大事だが、犯人を刺激せず、人命が最優先。自分が何をすべきか、日頃からイメージトレーニングをしていただきたい」と総括した。山川英明局長(48)は「自分が人質になると思っていなかったので動揺した。いろいろな想定をしていなければと再確認できた」と話していた。