【員弁郡】三重県東員町は29日、新年度当初予算案を発表した。一般会計は、前年度(骨格予算のため、6月補正後の予算額)比9・4%増の106億5千万円で、過去最大規模となった。
第6次総合計画に掲げる町の将来像「おみごと!があふれる町へ」の実現を目指し、「健康・家族・つながり・学ぶ・働く・暮らしやすさ」の6つの基本構想のテーマを柱として編成。3月11日開会の町議会定例会に提出する。
歳入では、根幹をなす町税は、町民税の定額減税実施と固定資産税の評価替えによる減収を見込み、前年度比0・7%減の36億6852万6千円を計上。地方交付税は、地方財政計画に基づき、同11・7%増の16億7540万円。投資的事業の増加に伴い、繰入金が85・1%増の5億9122万円、町債が115・1%増の14億4800万円となった。歳出では、地方公共団体情報システムの標準化対応経費などで総務費が4・7%増、庁舎と福祉避難所への非常用発電機整備事業などで消防費が64・9%増、新・東員第一中学校建設事業費などで教育費が42・7%増となった。
記者会見した水谷俊郎町長は「地域づくりは、地域のことを最もよく知る地域の人に課題を考えてもらう活動を、政策課内の地域コミュニティ応援プロジェクトチームを中心に行ってきたが、意識がだいぶ高まって来た。新年度はプロジェクトチームを地域づくり応援課に格上げし、人員も増やして質を上げていく」と述べた。
また能登半島地震発生を受けた対応として「大災害に対応できるように、非常用自家発電機を二台整備する。庁舎隣の保健福祉センターを福祉避難所に適合する施設に改修する」と強調。
さらに「観光地域づくりについては、来年度中にDMO(観光地域づくり法人)を立ち上げ、地域の課題解決をしながら推進する。新年度は新・東員第一中学校の移転建設が本格的に動き出すこともあり、100億円超えの大型予算となったが、予算を有効に使って、持続可能な町にしていきたい」と語った。