伊勢新聞

「ウツまみ」と「かぼけっと」開発 山商高生とマックスバリュ、未利用魚や規格外野菜活用 三重

【共同で開発した新商品をPRする宇治山田商高の生徒ら=伊勢市小木町のマックスバリュララパーク店で】

【伊勢】三重県伊勢市の県立宇治山田商業高の生徒とマックスバリュ東海(浜松市)が地域食材や食品ロス削減をテーマに共同開発した新商品2品が発売された。

新商品は、志摩市で水揚げされた未利用魚のウツボを使った唐揚げ「ウツまみ」(税込み100グラム・321円)と、伊勢産のカボチャの規格外品を活用したビスケット「かぼけっと」(30グラム入り149円)。「ウツまみ」は、伊勢エビなどを捕食するため駆除の対象にもなっているウツボを唐揚げにし、別添えの甘辛いタレをかけて味わう。「かぼけっと」は、規格外で廃棄されるカボチャをパウダー状にして生地に練り込み、小さなクマ型に焼き上げた。県内や東海地域の店舗で、数量限定で販売する。

商品の開発は、「課題研究」の授業として、3年生24人が取り組んできた。同社にマーケティングや商品開発の知識を学び、地域の食の課題を調べて使う食材やメニューを考案。試作と改良を重ね、ネーミングや包装デザインも手がけ、商品化した。同社と同校の取り組みは3年目となる。

市内のマックスバリュララパーク店で27日、生徒4人が、買い物客に新商品をPRした。情報処理科の田中陽月さん(18)は「なじみのないウツボを手に取ってもらえるよう考えた。食感がふわふわで、甘辛いタレがご飯にもお酒にもあう」とアピール。国際科の小林栞菜さん(18)は「カボチャ風味でクマの形の見た目もかわいいビスケット。いろんな人に食べてほしい」と話した。

同社の担当者は「高校生の思いをのせた商品を通じて地域の課題を知ってもらい、おいしく食べてもらうことで地域活性につながれば」と話していた。