伊勢新聞

日本語ボラ養成講座に20人 亀山市、多文化共生社会へ 三重

【「外国人に寄り添いパートナーとして接する気持ちが大切」と話す早野さん=亀山市若山町の市青少年研修センターで】

【亀山】三重県の亀山市は25日、同市若山町の市青少年研修センターで「日本語ボランティア養成講座」を開き、30―60代の市民ら男女20人が受講した。

市内の外国人住民は2月1日現在、市内総人口の4・9%を占める2412人。ブラジル、ベトナム、インドネシア人が多い。市は、生活相談窓口や外国人に情報を提供するため、12言語による多言語版広報紙「かめやまニュース」を発行している。

この日は、県地域日本語教育コーディネーターで、四日市市笹川地区で夜間日本語教室「Vivaあみーご」でボランティア活動をしている早野実花さん(44)と、亀山市出身で青年海外協力隊員として開発途上国のパナマで活動した、管理栄養士の櫻木さやかさん(39)の2人が講師を務めた。

早野さんは「教室では『やさしい日本語が共通語に』をモットーに、先生と生徒という立場ではなく、対等に寄り添うパートナーとして接している」とし、「ボランティアの一員として活動を考えている人は、多言語能力がなくても、気軽な気持ちで、お互いが学びながら多文化共生社会が築けたら」と促した。

一方、櫻木さんは「先進国の日本と開発途上国のパナマとの格差を目の当たりに感じた」といい、「特に子どもたちの教育と、満足な給食が食べられない食育について、現地の学校教諭らと改善策などを一緒に考えた」と話した。

亀山の市民活動団体「はじめのいっぽ」は市と協働し毎週土曜の夜、外国人のための日本語教室を開いている。問い合わせは市文化課人権・ダイバーシティグループ=電話0595(96)1224=へ。