被災後の復興プラン考える 鈴鹿市職員ら大規模地震想定 三重

【被災後のまちづくり計画について意見を出し合う市職員ら=鈴鹿市役所で】

【鈴鹿】三重県の鈴鹿市役所で26日、市職員を対象にした研修「事前復興まちづくり演習」があり、各課から参加した24人が大規模地震の発生を想定し、南海トラフ地震を見据えた被災後の復興手順やまちづくりの将来像について考えた。主催は県と三重大、みえ防災・減災センター。

冒頭で三重大大学院工学研究科建築学専攻の三宅諭教授(51)が講演し、東日本大震災での復興支援に関わる中で表出した課題を踏まえ「災害後ではなく、平時から災害後の将来を見据えることが大事」と話した。

模擬演習では参加者が6班に分かれ、復興まちづくり構想図を策定。家屋被災状況を想定した地図をもとに平田地区か白子地区、いずれかのまちづくりについて各班ごとで考え、「駅と連携して賑わいを取り戻す」「区画整理と駅裏再開発に着目した」など、班ごとのプランを発表した。

UR都市機構中部支社災害対策室の篠田康二室長は「みなさん活発に意見交換しており、日々考えていくことが大事と改めて感じた」と講評した。

参加者の一人、住宅政策課の澤田大輔副参事(54)は「被災する職員も出てくるため、限られた人員で一から復興計画を立てるのは難しい。今から議論して備えることが必要で、勉強になった」と話した。