伊勢新聞

物価上昇超える賃上げ実現を 連合三重が総決起集会

【連合三重の総決起集会で「ガンバロー」を三唱する番条会長(中央)ら=津市北河路町で】

連合三重は23日、津市北河路町のメッセウイング・みえで春闘の総決起集会を開いた。38の構成組織から約1000人が参加し、物価上昇分を超える賃上げの実現に向けた結束を誓った。

番条喜芳会長はあいさつで「昨年の春闘では30年ぶりの高水準となる賃上げを獲得したが、物価の高騰によって実質賃金はマイナス。中小企業の価格転嫁も進んでいない」と指摘した。

その上で「物価上昇を上回る賃上げを獲得すべく、それぞれの労組で粘り強く交渉してほしい。賃金も物価も経済も、安定的に上昇する社会に転換する春闘を実現させよう」と呼びかけた。

一見勝之知事は来賓あいさつで「企業にとって一定の内部留保は必要だが、それを積み重ねて物価が安い国になった」と指摘。「大企業との適正な取引で賃金を上げる必要がある」と述べた。

参加者らは「みんなで賃上げ。ステージを変えよう!」をスローガンに掲げて春闘に臨むことなどを定めた「集会アピール」を採択。「ガンバロー」を三唱して締めくくった。

連合三重は今年の春闘で、賃上げの目標を月給で前年より1500円高い「1万5千円以上」と設定した。最低賃金の水準(地域ミニマム)も、全ての年齢で千円の引き上げを求めている。