伊勢新聞

災害時、電池やランタン供給 玉城町がパナソニックと協定 三重

【協定を締結した辻村町長(左)と相部拠点長=玉城町役場で(同町提供)】

【度会郡】三重県玉城町とパナソニックホールディングス(大阪府)はこのほど、「災害時における生活物資の供給等に関する協定」を締結した。災害発生時に相互協力し、被災者に乾電池などの生活物資を迅速に供給する。県内の自治体と同様の協定を結ぶのは初めて。

同町田宮寺に同社の事業会社「パナソニックインダストリー」の伊勢工場があり、令和2年に同工場の駐車場や施設内のホール、トイレなどを災害時に利用できる協定を締結。今回は災害時に町からの要請により、同工場に備蓄している乾電池や乾電池式モバイルバッテリー、LED(発光ダイオード)ランタンを無償で供給する協定を結び、避難所環境の向上を目指すという。

町役場で調印式があり、辻村修一町長は「能登半島地震の様子を見聞きする中で、避難所の環境を整えていくということが大事だと考えているので、このような災害協定を締結できたことを本当にありがたく思っている」と述べた。

同工場の相部寛拠点長は「地域社会への貢献という社会的責務を実感している。今回の玉城町との協定をきっかけとして、改めて大災害時の支援物資の供給にしっかりと備えていきたい」と話した。