自動車税1466万円を過徴収 三重県、ロータリー車所有者から

【記者会見で、自動車税の過徴収を発表する担当者ら=県庁で】

三重県は22日、ロータリーエンジン車を所有する925人から、自動車税種別割(旧自動車税)を過大に徴収したと発表した。過徴収の総額は1466万8900円。近く返金する。

県によると、対象は令和元年9月までに新規登録されたコスモスポーツ▽ユーノスコスモ▽RX―7▽RX―8―の所有者。同年10月以降、1台当たり400円―5万2800円を過徴収した。

国はロータリーエンジン車の排気量を1・5倍に換算して課税する「みなし規定」を設けるよう通知している。一方、県は令和元年6月に県税条例を改正した際、この規定を明記しなかった。

県の担当者が条例改正案に規定を盛り込む作業を忘れ、上司らも決裁で気付かなかったことが原因。県は「みなし規定」が条文にないまま、ロータリーエンジン車の課税を引き上げていた。

宮崎県や熊本県で同様の問題が発覚したことを受けた調査で判明した。県は対象者におわびの文書を送付し、返金の手続きを進める。規定を盛り込んだ条例改正案を3月に県議会に提出する。

税務企画課の石井紳一郎課長は記者会見で「税を徴収する立場として、過大徴収を深く反省している」と陳謝。「条例を改正する際はチェックを重ねるなどして再発防止に努める」と述べた。