三重県教委は来月14日、児童や生徒らが県内の祭りを調査した成果を、インターネット上の仮想空間「メタバース」で発信する。福永和伸教育長が21日の定例記者会見で発表した。
県教委によると、県内の児童生徒が「みえ祭協力隊」として祭りを調べる初の取り組みの一環。小学生から高校生までの25人が5つの祭りを調べ、昨年12月の「みえ祭会議」で発表した。
メタバース上では、祇園祭でにぎわう植木神社(伊賀市平田)周辺の様子を地図で紹介。カーソルを動かすと祇園囃子(ばやし)などの音声が流れたり、祭りの映像や解説が浮上したりする。
このほか、隊員らが調査した大淀の祇園祭(明和町)▽伊奈冨神社の獅子神楽(鈴鹿市)▽東日野・西日野の大念仏(四日市市)▽猟師のかんこ踊(松阪市)―の魅力を動画などで紹介する。
福永教育長は会見で、隊員の募集には、当初の定員(10人前後)を大幅に上回る84人の応募が寄せられたと紹介。「地域の祭りが次世代に継承されるよう、取り組みを続けたい」と語った。
県のホームページにある「三重のお祭りアーカイブ」から、メタバースにアクセスできる。問い合わせは県教委社会教育・文化財保護課=電話059(224)3328=へ。