伊勢新聞

「鈴鹿の昔話」を上演 25日に劇団花さつき、本番向け稽古 三重

【本番に向け寸劇の稽古をする薗部さん(左)=鈴鹿市南玉垣町の同市ふれあいセンターで】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市を拠点に活動する市民団体、劇団花さつき(長谷川祐美子代表)は25日午後2時―同4時ごろまで、同市南玉垣町の同市ふれあいセンターふれあいホールで「第17回公演 鈴鹿の昔話」を上演する。午後1時半開場。入場無料、定員200人。整理券は市文化振興事業団で配布している。

年1回の定期公演。市の芸術文化向上を目的に、誰もが参加できる劇団として平成17年に結成した。コロナ禍の影響で団員が減少し、現在は市内中心の9―79歳の5人が週1回集まり、練習している。

ことしは、郷土史研究家の故伊藤俊一さんの著書「鈴鹿の昔話」から2話を題材に選んだ。河曲地区に伝わる「苦くなったきゅうり」は寸劇で、郡山地区の「花立小上臈狐(はなたてこじょろうきつね)」は朗読で、それぞれ披露する。

団員5人のうち、寸劇で演者として舞台に立つのは結成当時からのメンバー、薗部喜代江さん(79)=同市寺家4丁目=。最年少団員の横山裕翔君(9つ)=津市立芸濃小3年=は、朗読の中で子ギツネ役として登場する。

寸劇は同市桜島町6丁目のパソコン講師佐藤貴宜さん(50)が協力し、脚本と演出を担当。「ラストのどんでん返しを楽しみに見てほしい」と話す。

そのほか、前座で亀山市のかめやま子ども能「輝」による「仕舞い」がある。

現在は本番に向けて最終稽古に臨む。薗部さんは「みんなで一つのものを作り上げていくことが楽しい」と演劇の魅力を語り、長谷川代表(56)=同市寺家4丁目=は「解散の危機を乗り越えて、地域のみなさんの支援で活動が継続できている。公演を通じて団員が増えればうれしい」と話した。