伊勢新聞

男女格差解消強化を 共産党三重県委員会と吉田県議、県に申し入れ

【一見知事(手前)に申入書を手渡す吉田議員(中央)ら=県庁で】

三重県の新年度当初予算発表を前に、共産党県委員会と吉田紋華県議(共産党、一期、津市選出)は13日、ジェンダーギャップ(男女格差)を解消する取り組みを強化するよう県に申し入れた。

申入書は、全国ワーストとされる県職員の男女賃金格差について「見過ごせない問題」と指摘。女性の幹部職員が少ない一方で非正規の割合は高いことを「間接的差別」に当たると批判した。

その上で、県職員の賃金格差について実態を把握し、解消するよう要請。人口減少対策の出逢い支援は「結婚や出産への圧力となる官製婚活」などとして、中止や見直しを求めた。

能登半島地震を踏まえて防災対策を強化するよう要請。耐震診断と補強に対する支援の充実や女性の視点を生かした避難所づくり、被災した中小企業に対する支援の強化などを求めた。

この日、吉田議員らが県庁で一見勝之知事に申入書を提出。吉田議員は「ジェンダーギャップは給与以外の面にも表れている。解消に向けた県民へのメッセージを示してほしい」と述べた。

一見知事は「ジェンダーギャップは心理的な部分にも多いような気がする。県民の意識を変えなければならない。性別によって職種が固定化しないようにしなければならない」などと応じた。

大嶽隆司委員長は、能登半島地震の課題を踏まえて「ライフラインを守ることが極めて大事」と強調。災害時の断水に備え、市町が県営水道だけに頼らずに水源を確保する必要性を訴えた。