2024年2月8日(木)

▼見積もり合わせの作業を誤ったとして県立特別支援学校西日野にじ学園がげた箱の発注を中止した。福永和伸教育長は「全ての県立学校で会計事務研修などを通じて知識の習得を積み重ね、コンプライアンス意識の向上を図る」

▼県出納局の指摘が発覚のきっかけというが、ルール違反の再公告をしたり、参加業者や見積金額を公表したり、芋づる式にミスがあがり、福永教育長の言葉からは全校への波及も懸念される

▼かと思うと、県土整備部は、談合情報と入札結果がぴたりと符合したとして県道修繕工事の入札を取りやめた。「一者入札」で「(そこの)社長が数社に協力を要請した」という内容。昔ながらの情報だが、入札取りやめは久々である

▼令和5年度の包括外部監査は贈収賄事件を起こした企業庁を対象にして1日、知事に報告された。価格競争方式で業者を決めた76件の契約中、47件が金額が同じでくじ引き。うち9割以上が、事後公表のはずの最低制限価格だった

▼「一者入札」も約4分の1の18件。「総合評価方式」の34件でも、7割以上の24件が金額は同じで、評価点で競合していた。ポイントの裏表に職員が精通するはずである

▼「一者入札」は談合の恐れが強いとしてかつては入札延期にするのが原則だったが、そんなルールは、とっくに別ルールに置き換えられているに違いない。「一者入札」となった理由について、県土整備部の建設業課は「時期が悪かったとしか考えられない」。人が良いのか、都合悪いことに聞く耳は持たぬか。