伊勢新聞

三重県知事、10日に輪島市訪問 能登半島地震の被災状況聞き取りへ

【定例記者会見で、輪島市への訪問を発表する一見知事=県庁で】

一見勝之三重県知事は6日の定例記者会見で、能登半島地震で被災した輪島市を10日に訪問すると発表した。被災状況などを聞き取り、今後の支援や南海トラフ地震の対策に役立てたい考え。

県によると、一見知事は輪島市役所を訪れて坂口茂市長と面談し、必要な支援などを聞き取る。県が避難所での支援に当たっている同市門前町の総合支所で中村義男支所長と面談する。

石川県庁を訪れて馳浩知事と面談する方向でも調整しているほか、現地に派遣している県職員らを激励する予定。一見知事の訪問に先立ち、野呂幸利危機管理統括監が現地に入る。

県は国からの要請で輪島市を支援している。災害時の協定を結ぶ中部9県1市の幹事県も務めている。全国知事会長の村井嘉浩宮城県知事も、同じ時期に被災地を訪れる予定。

一見知事は「被災地の方々から情報を聞き、県としてどんな支援が必要なのかを考える。近い将来に来ると言われている南海トラフ地震に対し、どう対応するのかも考えたい」と述べた。

自ら訪問する意義については「現場を見るのと見ないのでは、県内で災害が起きた場合の対応に大きな違いがある」「首長から直接に話を聞いてみたい。興味本位ではない」などと語った。

また、一見知事は県庁などに設けた募金箱に、100万円を超える義援金が寄せられていることを明らかにした。日本赤十字社と中央共同募金会を通じ、近く石川など4県の被災地に送る。