生成AIで絵画描く 四日市で美術家吉田さんが個展 三重

【作品を紹介する吉田さん=四日市市新町のアートギャラリー「黒い森」で】

【四日市】三重県菰野町吉澤の絵画・名刺制作「常吉」代表で美術家の吉田凱一さん(26)による個展「青い四日市」が、四日市市新町のアートギャラリー「黒い森」で始まっている。生成AIで描いた絵画や漁網を使った油絵作品など15点を展示している。29日まで。月曜日は休み。

「かつて黒い空だった公害の街四日市の青い空を守っていこう」がテーマ。スマートフォンにダウンロードした数種類のAI画像生成ソフトを組み合わせ、「コンビナート」「夜明け」「夜景」などのキーワードを入力して、イメージした世界を表現した「青い四日市」と題したシリーズ作品が並ぶ。

能登半島地震の復興を願って創作した生成AI絵画「祈」シリーズ。また、赤白の煙突から出ている水蒸気の煙を、透明なテグス網で表現したコラージュアート「青空とコンビナート」なども展示している。

吉田さんは四日市で生まれ、南山大卒業後、会社勤務を経て、昨年、美術家として独立した。母親が中学時代に四日市ぜんそく患者だったことや祖父が石油を原料とした漁網製造に携わっていたことなどから、公害について深く学んだという。「『公害の街からアートの街へ』を目指す作品展です。多くの方に共感していただけたら」と語った。問い合わせは同ギャラリー=電話080(5117)4078=へ。