三重県四日市市出身の女子アーチェリー選手で、近畿大4年の眞弓怜奈が今春、菰野町の自動車部品メーカー「デンソートリム」に入社する。高校入学後取り組んだアーチェリーで2023年から2年連続でナショナルチーム(NT)入り。パリ五輪出場権を懸けた団体戦最終予選(トルコ)につながる代表選考会(3月・東京都)に向けて、「応援してくれる人が増える。もっと頑張れる」と話している。
四日市四郷高校のアーチェリー部の練習体験をきっかけに競技を始めた。19年17歳以下代表入りなどの実績をひっさげて、東京五輪男子個人銅メダルの古川高晴選手ら日本代表を多く輩出する近大に進み、23年に初めてNT入り。同年ワールドカップに初出場した。
卒業後も社会人選手として競技続行を希望していたところ、県スポーツ協会に事務局を置くトップアスリート就職支援事業「アスジョブみえ」を介してデンソートリムを紹介された。アーチェリー選手の受け入れは初めての同社だが、アスリート社員の採用は3競技目3人目で、練習に専念できる職場の環境を整える準備があるという。
大学在学中NTメンバーに選出されなかった場合、大学で競技を辞めることも考えていたが、今はパリ五輪だけでなく、4年後のロサンゼルス五輪も見据えている。「(今後は)会社に支えてもらうことになる。競技で恩返しできるよう結果を出して行きたい」と話す21歳は、まずはパリ五輪につながる3月の代表選考会へ「練習で安定した射型をつくっていきたい」と意気込んでいる。