神宮火災や自然災害に備え 内宮で消防出初式

【池に向かって放水する組員ら=伊勢市の伊勢神宮内宮で】

【伊勢】三重県伊勢市の伊勢神宮内宮で31日、神宮の火災や自然災害に備える神宮消防の出初式(ではじめしき)があった。地元の住民有志でつくる神宮消防組や神宮の衛士消防機関員ら約40人が参加した。

神宮消防組は、神宮の自衛消防組織として明治15年に創設された。内宮と外宮、所管神社周辺の住民有志で組織し、火災の初期消火や風水害時の特別警戒に備えている。

式では、久邇朝尊(くにあさたか)大宮司らが見守る中、消防組員らが整列。原政美警衛部長が訓示で「神宮は、以前のにぎわいを取り戻してきた。神域などの火災や自然災害への警戒を怠ることなく、有事には神宮を守り抜く任務がある。練度と組織力の向上に精進し、神宮を守っていただきたい」と述べた。

続いて、神宮の消防車両5台が出動。組員らは、神楽殿北側にある御池に向かって一斉に放水した。