【鈴鹿】鈴鹿市南玉垣町の市ふれあいホールで31日、初めての「外国人との共生を考える三重の協働円卓会議」があり、多文化共生に向けた取り組みや課題について意見交換した。
県国際交流財団、NPO法人愛伝舎、三重多文化共生を考える議員の会と日本国際交流センターが共催。政治、行政、教育、経済界、労働界、市民活動、県民、在住外国人など幅広く県内関係者が連携し、外国人との共生に関する課題解決につなげるのが狙い。
日本国際交流センターの毛受敏浩執行理事は講演で、「外国人受け入れ新時代へ」をテーマに課題提起。「女性の数は若い年代ほど少なく、出生率を上げても出生数の増加を期待することは難しい。外国人がいなければ社会が回らない状況が広がりつつある」との現状を示し、「明確に外国人受け入れの必要性について意思表明することは国の責務。地域社会においても、日本人とともに地域の将来を担う仲間として、外国人を受け入れる意識転換を図る必要がある」と述べた。
そのほか、外国人従業員を雇用する市内企業や県内で起業するブラジル人社長、生活支援に携わる市民団体らによる地域活動報告や、「協働による外国人住民との共生社会の実現に向けて」をテーマにしたパネル討論があり、今後増加が見込まれるアジアの人たちへの対応とともに、高齢化するブラジル、ペルーの人たちへの対応に取り組んでいく必要があることなどを課題として再確認した。
会場には県内議員や行政職員、企業や民間団体などの115人が参加し、熱心に話を聞いていた。