伊勢新聞

海沿いと内陸、災害時に援助協力 南伊勢町と玉城町が包括連携協定 三重

【協定を締結した(右から)南伊勢町の上村町長と玉城町の辻村町長=南伊勢町役場南勢庁舎で】

【度会郡】三重県の南伊勢町と玉城町は29日、「災害時における包括連携協定」を締結した。大規模な自然災害や火災などが発生し、単独での対応が難しい場合、海沿いの南伊勢町と内陸の玉城町がお互いに援助・協力することで応急対策を迅速に行うことを目的としている。協定締結により、両町のさらなる連携強化を図るという。

協定には食料や飲料水、生活必需品、医療・防疫に必要な物品の提供▽災害応急復旧活動に必要な職員や消火・捜索活動に必要な消防団員の派遣▽避難所の提供や傷病者の受け入れ―などを盛り込み、「援助要請を受けた側は可能な限り協力する」と記載した。

南伊勢町役場南勢庁舎で調印式があり、上村久仁南伊勢町長は「三重県の海岸線の4分の1を南伊勢町が占めており、地震や津波への対応が急がれる。一つの町では対応に限界があるので協定は町民の安心感につながると思う」と述べた。

辻村修一玉城町長は「何かあったら助け合うことが大事。要請をいただいたら玉城町として協力できることを精いっぱい頑張っていく」と話した。

災害に備え、玉城町が近隣の自治体と同様の協定を結ぶのは初めて。南伊勢町は隣接する度会町と協定を結んでいて、2月1日には大紀町と締結する予定。