伊勢新聞

次世代役場を構築へ 明和町がデジタル化変革推進会議

【明和町の次世代役場構築に向けた変革推進会議=明和町馬之上の中央公民館で】

【多気郡】三重県明和町は29日、同町馬之上の同町中央公民館で第1回「2040年における次世代役場構築に向けた変革推進会議」を開いた。労働力不足が予測される「2040年問題」を背景に、生成AI(人工知能)などデジタル技術を活用し、少人数の職員でも行政サービスを向上させる仕組みを目指す。

会議は職員が新規採用難で減少していく中でも、デジタルを最大限活用し、超高齢化やインフラの老朽化、町民ニーズの多様化に対応できる体制づくりが狙い。課長級以上の約20人が出席した。

世古口哲哉町長が「2040年の理想的状態を描き、『変革を前提としたデジタル化』を進める」と訴える「2040変革推進宣言」を発表した。宣言では①「あったかいサポート」の充実②「住民起点」の行政サービスへの転換③「職員の自己実現」と働きやすい環境の創造―を掲げ、「デジタル化可能な業務はデジタルに委ねる」「住民一人ひとりに合わせたサービスを提供」「残業の削減と離職者の減少を図る」と説明した。

出席者がコメントし、オブザーバー参加した県デジタル推進局職員は「デジタルに関わる以外の方に理解していただいて、一緒に進めていくのが大事」と話した。

また係長級以上を対象に第1回「2040変革推進研修」を開催。県最高デジタル責任者を務めた同町の田中淳一デジタル政策参与が講師となり、「役場の在り方の再定義」「全職員の目線を合わせる」を目的に研修会を実施した。