伊勢新聞

<川越町長3選>若い世代の定住政策に注目

現職の城田政幸氏が昨年6月に出馬表明し、対抗馬擁立の動きは見られなかったが、昨年の松阪市長選、いなべ市長選に続いて新人の小西彦治氏=兵庫県伊丹市=が立候補を届け出たことで、選挙戦となった。

城田氏にとっては初の選挙となったが、小西氏を退け、3選を果たした。町民は城田氏の実績に一定の評価を下し、城田町政「継続」を選択。城田氏は選挙戦を「子育て支援や防災などをしっかりやってきた。今までやってきたことをご納得いただけていると思っているので、今後もしっかりと進めていきたい」と振り返った。

城田氏は8年の町政運営で特に防災・減災対策に力を入れ、津波避難施設や避難タワーを整備。さらに、安定した財政力を生かして子ども医療費窓口無料化や対象年齢拡大などの政策を進めてきたほか、コロナ禍でも水道料金無料化、子育て世帯応援事業などの対策を講じてきた。

だが、全国的に超高齢化社会へと突入していく中、町政は順風満帆ではない。城田氏は喫緊の課題が山積する中で3期目に入るが、一方で町は「住みたい町で県内上位に選ばれ、人口も増え、老齢人口も低く」、注目される存在となってきている。

城田氏はこの機会を逃すことなく、子育て支援や防災対策を充実させるなど、若い世代の定住につなげるための政策を打ち出せるか。2期8年の実績を生かして教育環境の充実や公共交通整備など、住み続けたいと思える魅力あるまちづくりを進めることができるか。手腕が問われている。